この記事はPokémon RNG Advent Calendar 2020 1日目の記事です。
皆さんお元気でしょうか。楽しみにされていた方は大変お待たせしました。Pokémon RNG Advent Calendar、2年振りの開催となります。去年はとある問題により開催を渋々見送らさせて貰っていたのですが、今年は何とか開催に漕ぎ着けることができました。めでたい!!!また様々なメンバーによる、ユニークなコンテンツを見れると思うと楽しみですね。クリスマスまで楽しんでいきましょう。
さて、今年のオープニングは「ポケモン乱数調整Wiki」についてです。
背景
乱数調整は、個体値のポケモンを出したい、色違いポケモンを狙って出したい、珍しいアイテムを手に入れたい、などなど誰もが抱くであろう願いを実現するために編み出されました。そしてその有用性や応用性が明らかになるにつれ、乱数調整の手法も発展していきました。今日では単に珍しいポケモンやアイテムを入手するための手段としてだけでなく、乱数調整を行うこと自体に楽しさを見出し、面白おかしな乱数調整を探求する人も現れるなど、乱数調整は多くの人に、様々な角度から楽しまれています。インターネット上ではそうした人々によるコミュニティが形成され、コミュニティから日々乱数調整に関する記事やツールが多く公開されています。
しかしながら、乱数調整について何も知らない状態から乱数調整に挑戦するのは非常に難しい、という話題があります。これは単に乱数調整に関する入門資料がない、というだけでなく、インターネット上に存在する記事の多くで誤解を招く説明や正確でない説明がなされている、というのも一因として挙げられます。よく考えてみるとこれは自然なことで、乱数調整というものはコンピュータの性質 *1 を逆手に取って成り立っているので、どうしても丁寧に説明しようとすると計算機科学などへの理解が求められます。これを理解するのは多少計算機の知識がある人ならまだしも、そうでない人からしたら本当に大変なことです。加えて正確で明瞭な用語を選んで、できるだけ誤解されないような説明をするのも、高度なスキルを要求される非常に難しい作業です。そうしたことを踏まえると、インターネット上に乱数調整の入門の取っ掛かりとなる良い資料が無い、というのは仕方のないこと言えるでしょう。
とはいえ仕方がないといっても乱数調整に入門したい人からしたら困ったままです。加えて、これは乱数調整に慣れている人にとっても深刻な問題です。多少知識があったとしても、不正確な表現がどれであるのかを見抜き、自信を持ってこれは違う!と言える人は僅かです。誤った理解をしてしまい、それを元に誤った記事を書き、また誤った理解が伝播していく…というように誤解はどんどん伝播していきます。事実、インターネット上ではこうした記事が溢れてしまっているのが現状です。
どうするか
さてこれは困った、ということでコミュニティ内でも話し合いが行われ、様々な意見やアイデアが出ました。その中で良さそうなのでやってみよう、ということで動き出しているのが「ポケモン乱数調整Wiki」という取り組みです。
ポケモン乱数調整Wiki
これはポケモンの乱数調整に関する情報を集約した、コミュニティベースによって運営されるwikiを作る、という取り組みです。様々な工夫があるのですが、ここがポイントというのをいくつか書いてみます。
- 乱数調整に関する情報を集約する
- 従来はコミュニティメンバーそれぞれの個人ブログなどに別個に書かれていた情報を1箇所にまとめることで、ここさえ見ておけば基本的な情報は手に入る、という状態を目指します
- 集約することで、説明に登場する用語や表現が統一され、より理解しやすい資料になることを期待しています
- Wiki内の各記事は査読を通す
- 記事を公開する前にその記事の内容が妥当かどうか、不正確な表現がないか、誤解を生む説明になっていないかをコミュニティメンバーがチェック・記事の修正をフォローする「査読」という仕組みを導入します
- 識者が記事のレビューをしてくれるシステムだと思ってもらえれば良いです
- これにより、Wiki内のコンテンツの品質がある程度保証されることを期待しています
- 記事を公開する前にその記事の内容が妥当かどうか、不正確な表現がないか、誤解を生む説明になっていないかをコミュニティメンバーがチェック・記事の修正をフォローする「査読」という仕組みを導入します
- 入門者向けのガイドを整備する
- https://www.mizdra.net/entry/2016/12/01/235954 のような入門資料をWikiで提供し、乱数調整に入門しやすいような環境を作ることを目指します
- 無理なくWikiが運営できるように
- 記事の執筆や査読などをコミュニティメンバーで賄えるよう、無理のない範囲で運用する仕組みを整えます
- 執筆者向けのガイドを用意して簡単に記事を寄稿できるようにする、査読フローを一部自動化する、みたいなことを考えてます
- 査読についても特定の人物に負担が集中しないよう、上手く複数人に分散されたり、何かしらの策を検討してます
- 査読やったことないけど興味ある人に声掛けして査読者になってもらって査読者自体の人数を増やせないか、みたいなことも考えてます
- これには記事の執筆をしやすくする、といった取り組みも含まれます
- 査読者サイドなどで記事の書き方などをサポートすることで、誰でも無理なく記事を寄稿できるようなフローを整える予定です
- 記事の執筆や査読などをコミュニティメンバーで賄えるよう、無理のない範囲で運用する仕組みを整えます
今の所査読者をやってもらえそうな人や記事を書いてくれそうな人に声掛けしたり、Wikiの基盤を作ったり…という感じでまだ1コンテンツもない状態なのですが、少しずつ進めております…!Wikiを立ち上げて、査読のフローを整備して、お試しでお手本となる記事を用意して、一般のコミュニティメンバーに記事を寄稿してもらえる体制を作って…というようにまだまだやることは沢山あるのですが、今暫くお待ち下さい。また続報があればブログ等でお知らせしようと思います。その時にまたWikiを見てフィードバックを頂けたり、Wikiの立ち上げにご協力いただけると助かります。あ、もちろん記事の執筆者や査読者も募集中です!我こそはという方は是非お声がけ下さい。お待ちしてます :)
おわりに
という訳でポケモン乱数調整Wikiという取り組みについてご紹介しました。本当は今頃には皆さんから記事の寄稿を受け付けられる状態にしたかったのですが、全然作業が進んでいなくて申し訳ない!すみませんすみません… 中々まとまって作業する時間取れなくて今暫くお待ち下さい。
Pokémon RNG Advent Calendarですが2日目は担当者不在なので、次は3日目の @sub_827 さんかな? 楽しみですね。あ、もちろん2日目書きたい人がいらしたら今すぐ投稿されても良いんですよ…?
今年もPokémon RNG Advent Calendar楽しんでいきましょう!